H-cort について

酸化チタンとは

酸化チタンは主に白色の塗料、絵具、釉薬(うわぐすり)、化合繊用途などの顔料として広く使われている素材です。人体への影響が小さく、上述の他に食品や医薬品、化粧品の着色料などにも利用されています。

東京大学工学系研究科の研究で、酸化チタンに光(紫外線)を当てると、そのエネルギーによって水が水素と酸素に分解されるという研究発表があったのは今から約半世紀前の1972年のこと。その後、研究は更に進み、感染性ウイルスを大幅に不活化させるという研究結果が発表されるまでに至りました。

酸化チタンの結晶構造にはアナターゼ型・ルチル型・ブルッカイト型の三種類の型があるうち、アナターゼ型とルチル型が用いられますが、アナターゼ型よりもルチル型の方が比較的活性が低く、唯一水に溶解する結晶構造のため、抗菌・抗ウイルスの処理としてはルチル型が最適とされており、アッシュコートの主成分として使用しております。

 

酸化チタンの除菌メカニズム

酸化チタンにおける除菌のメカニズムは、次のようになっています。

酸化チタンの除菌メカニズム酸化チタン光触媒

可視光応答形光触媒とは

触媒とは、ある反応があったとき、その反応を促進するために加える物質です。物質が触媒としてはたらく場合、その触媒自身は反応で変化しません。
光触媒とは、上述の触媒のうち、太陽光や紫外線などの光が当たることで触媒としての効果を示すものを指します。

中でも可視光を吸収して触媒効果を示す物質を特に「可視光応答形光触媒」と称します。
可視光応答形光触媒によって可視光でも十分に効果を発揮するため、室内外を問わず活躍します。
触媒の特徴である「自身は反応で変化しない」というのは即ち、半永久的に効果を発揮し続けることができるということになります。
物理的に除去されない限り、或いは光が照射されない環境に変化しない限り、触媒効果を示し続けます。

 

H-coat(アッシュコート)の最大のメリット

森林の木々が太陽光に反応し、酸素を発生させることを光合成と言いますが、H-coat(アッシュコート)も光合成と同じように光に反応し酸化チタンの持つ除菌・抗菌・消臭効果を発揮します。
森林の木々が光合成をしても木々たち自身が何も変化しないのと同じように、アッシュコート自身も変化しません。

即ちアッシュコートを施工すると、そのコーティングを無理に除去しない限りは半永久的に効果が持続します。

アッシュコートは、紫外線にしか触媒しない酸化チタンの効果を、可視光応答形光触媒によって可視光でも十分にその効果を発揮するように作られた画期的な商品と言えます。

新型コロナウイルスへの効果

東京工業大学(物質理工学院 材料系 宮内雅浩教授)、奈良県立医科大学(微生物感染症学講座 中野竜一准教授)、神奈川県立産業技術総合研究所(研究開発部 抗菌・抗ウイルス研究グループ)の研究グループが、世界で初めて可視光応答形光触媒材料(アッシュコートと同じ主成分、酸化銅CuxO /酸化チタンTiO2)による新型コロナウイルスの不活化を確認したという記事を最後にご紹介します。
https://www.titech.ac.jp/news/2020/048019.html

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